異世界怪奇譚

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俺の腹はもう明らかに子が宿っているとわかるほど膨れていて、産むまではどこかで隠れ住むことになり森の使われていない小屋で出産をする事となった。 必ずどっちかが俺といてくれて、俺は常にその相手の腕の中で苦しさに耐えていた。何人にも犯されていて、この子の親が誰かわからないが二人ならきっと育ててくれると思う。 夜は2人共居てくれて、エミリオが主についていてくれる。このまま産まれなかったら腹が破れるのかと思っていたが、夜中に急に激しい痛みに襲われエミリオの手を握る。 グランもハッと起きてエミリオの指示で俺の下着を脱がせてくれる。股を開いて力を込めれば徐々に降りてきて痛みに眉間に皺を寄せる。 「おぉ…産まれてきたぞ…!」 「頑張って千紘もう少し」 悲鳴に似た声を上げて産み落とし、エミリオはその子を見て剣を抜く。俺はぐったりしながらも上半身を起こして絶句する。 臍の緒で繋がっているのは異形な肉の塊で、小さな手が4本生えていて俺の中へ戻ろうとしてエミリオの剣に貫かれた。 「ぅあ…え?俺…あぁ…」 俺は恐ろしさに意識を手放し、倒れてしまった。俺の腹の中にあんな怪物が居たなんて思いもしなかった… エミリオとの子が良い…それかグランの子であればと思っていたのに実際は化け物が生まれ落ちた。その事実が受け入れられなくて意識が飛んでしまったのだ…
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