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プロローグ
小さい頃周りの人はよく俺のことを優しい子と言ってくれた。
俺はそれが嬉しくて自分ができる善行はなんでもやった。
買い物のお釣りは募金していたし、
みんなが嫌がる学級委員にも毎年なっていた。
ある日、ふと思った。こんな打算ばかりで動いている俺は、本当に優しいのだろうか?
違う、俺がなりたかった優しい人は、
こんな俺みたいに醜くない…。
その日から善行をするたびにもう1人の俺が、
俺のことを罵倒してくるようになった。
そのうち、善行をしてなくても出てくるようになった。
これは'俺’が死ぬまでの物語
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