命がけの救出

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その時、地上ではかなりの数の野次馬、 脱出した住人が集まっていた。 その中の一組の男女が ビルの上を指さして叫ぶ。 「まりな!!」 人々の視線が地上20階の窓へ向く。 「まだ、女の子がいるじゃないか!」 「早く助けてよ!」 「あんなところ、どうやって火を消すの?」 「何とかならないのか!」 人々はパニック状態。 そんな中、一人の女性が20階の窓を指さして言う。 「もうひとり、人がいるわ!」 窓際ではうんこのシルエットがチラつく。 「あれは!さっきの青年!!」 人々をなだめていた消防隊員が 高所を見つめて言う。続けて、 「あの人、、、前に私が溺れた時に居た、、、」 一人の少女が言う。 「僕が車に轢かれそうになった時も居たぞ! 臭いやつだ!」 小さな男の子も言う。 「私が痴漢にあった時も、、、そう!たしか、 うんこ仮面!」 スタイルのいい女性も言う。 そして、みんなで声を揃えて、 「何であいつがあそこに居るんだ??」 うんこ仮面は女の子を抱き寄せていた。 女の子も力いっぱい身を寄せる。 よく見ると女の子もいたる所に 火傷を負っている。 そんな女の子を見てうんこ仮面は決意をする。 「君だけは守ってみせる!!」 「おい!あのうんこ!女の子を抱えてるぞ!」 心配で高所を見つめる人々。 その目の前でうんこ仮面は地上20階の窓のさんに 足を掛ける。 「ちょっと待てよ!何をする気だ!」 うんこ仮面は、女の子に覆いかぶさるように抱きかかえ、はるか外界を見下し フーッと深呼吸をすると、、 そのまま窓からダイブ!! 「きゃ〜〜〜!!」 人々は一斉に目を瞑った。
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