ヒーローとは

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地上では何が起きたか分からず 人々が唖然と立ち尽くしていた。 そこへ非常口の開く音が、、、。 扉の隙間からうんこがヒョコッと顔を出す。 「え、、、?」 飛び降りたはずのうんこの姿、 その足元には、、、 「お父さ〜ん!お母さ〜ん!」 女の子が駆け足で両親に駆け寄る。 女の子は無事だった。 「わ〜〜〜〜〜!!!」 人々は歓声を上げた。 そして、 「ヒーロー来いよ!」 人々の目の前で女の子を救ったうんこ仮面は 「うんこ!うんこ!うんこ!」 と、みんなに胴上げをされた。 それはうんこ仮面が 初めて人々に認められた瞬間だった。 それを見つめる男の影。 「立派に成長したな!」 「君が面接に来たときは正直ビックリしたけどな」 それは面接の時に居たガタイのいい面接官。 面接で頭の真っ白になったうんこ仮面は 面接官の質問をまったく聞き取れず、 「僕は、、、諦めたくないんです、、、」 「あの人みたいに人を助ける事を、、、 諦めたくないんです!!」 その一言だけ、答えを出した。 「君を選んで正解だったな。」 間違って送られた合格通知。 それはこの男によるもの。 その男の腕には 少年を助けた時に負った 大きな火傷の傷が残っていた。
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