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Wonderwall
「ワンダーウォール」というタイトルで作品を公開しました。
https://estar.jp/novels/25917566
これは、新潮社の『第22回女による女のためのR18文学賞』に出していたものです。一次にはひっかかりましたが、二次で落ちました。
ちなみに現時点では、最終候補作品が新潮社さんのweb上で読めます。悔しいなあとは思いますが、どの作品もやっぱり読み応えがありました。
(↑と、いうような内容をエブリスタさんで書いていいのかは分からないので、ご指導が入ったら削除しますね)
悔しいなあと思うのは、今作が、冒頭からラストまでディテールを含めてパーっと頭に浮かんで「わたしの頭の中から外に出たがっている」と思って書いた、そういうタイプの作品だからなんです。
書いてから半年以上、書き直しを繰り返して、それでも最初の勢いを失っていない、自分としては「魅力がある」作品です。
もう一点悔しいのは、頭の中から外に出たがっていたテーマがすごく重いものだったからです。
性別のことで重たいものを背負った人物が登場します。
「女のための」文学賞にこれを出したかったのは、自分の中でも説明がつかない、ある種の反骨心です。
話が頭に降ってきた具合がワンダーだったので、その魅力を伝えるだけの、そして、このテーマの苦しい切なさを表現できる筆力が無かったのだなあと、そこをしみじみ悔しく感じてます。
ここまで読み返してみて、自己顕示欲と嫉妬を正直に書くのは疲れるなぁって思いました。読む方も疲れるんではないかと思います。
ただ、そういう疲れるもの、汚いものから目を逸らして、割と綺麗めに書いてしまうのが、自分の良くないところかな、とも思います。
R18の最終候補作品を拝読すると、目を背けたくなるような感情の揺れ、というのもちゃんと描かれているんですよね。それから、書く力量というか、技術力の差と努力の差というのも感じます。
さて、重すぎない話題で終わりたいのです。
ワンダーウォールって、なにを思い浮かべますか?
オアシスの有名な曲かな?
ワンダーウォールっていうバンドもあるって教えてくださった方もいました。
わたしがイメージしたのは、60年代の映画『ワンダーウォール』です。
中年男が隣室の女の子(若き日のジェーン・バーキン)を壁の穴から覗くという内容で、音楽はジョージ・ハリスン。断片的な映像しか見たことがないんですが、おそらくサイケデリック(おそらくB級)映画。
映画の内容と拙作は、全然関係が無いんですが、ワンダーウォールっていう言葉の響きがかっこいい✨
壁の穴越しにコミュニケーションを取る、という話なので、最初は仮のタイトルとしてワンダーウォールと付けていたのですが、最終的にはこのタイトルしか考えられなくなってしまいました。
コロナ禍で至る所に設置された透明のカーテンたち。画面越しの、触れられない距離感のもどかしいやり取り。
でも、壁越しだからこそ成立する関係性もあると思っています。
2023年3月7日 Happy Tuesday !!
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