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本番
目的の日まであと1日──。
俺たちは明日のためにしっかり休んでよく食べて明日に臨むことにした。そうやって運動会の前日に先生から教えられたからだ。
寝る前には軽くストレッチをして身体を鈍らせない。
俺たちはやることはやった。後は明日次第だ。
目的の日、朝──。
俺たちは朝早くに起きた。どうやら全員緊張で眠れなかったらしい。
002は水分補給をしてまた寝た。もう一度、もう一度。失敗は許されない。何度もイメージトレーニングを重ねてきた。
──少し歩いてくるか。
俺は外に出た。かれこれ2日は出ていない。あのアジトもすっかり慣れてしまった。硬い床に寝ていたあの頃とは違って布団があって快適だ。
今日はいい天気だ。まるで太陽が俺たちを応援しているかのように澄んでいる空だ。
俺は小さく、頑張るぞ、と頬を叩いてアジトに戻った。
美術館侵入まであと5分──。
「お前ら、準備はいいかっ」
俺もその言葉に頷く。
少し緊張しているのか声が上ずっている。
俺は昨日夜考えたセリフを放とうとしたがやめた。ダサいと言われそうだったからだ。心の中だけで言おう。
『俺たちは人生はこれからだ』
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