終わりのための恋をしよう

そして
同じ気持ちだと
あなたが笑ってくれたから

私たちは
絶望的な喪失に
備えなければならなくなった

その見解を
あなたとなら
共有できる

あなたのとても良いところ

だから提案
ほんの小さな気休めの
見えない指輪みたいな言葉

火を灯した
バースデーケーキの蝋燭の前
小指を絡めて

私たちは生物的に
永遠(とわ)の誓いはできないけれど
その代わり
少しはるかな約束をしよう

夢見るように
あるいは
泣き腫らすように

いつか
私たちは
終わるための恋をしよう

仕度を整えて
大切なものをひとつひとつ
大事にしまった箱の中から
世界に返していく頃に

余分なものを無くした
ただの私と
ただのあなたで

いつか
私たちは
終わりのための恋をしよう

甘く激しく
淡く切なく
脆く儚く
緩んだ恋を

やがて灰になって
崩れながらも
泣いて笑って手を振れるように

約束だよ
いつかきっと
私たちは

終わりのための
恋をしようね