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願い事が叶うなら神様はいらない
憧れだった人に
子どもが産まれたんだ
私の誕生月にだよ
なんか皮肉だよね
そんな話
したかった
私の分身かな
代わりに
あの人の子どもになって
そんなお願いは
した覚えないけど
当たり前だよ
どうかしちゃったの?
幻が笑い飛ばす
時々
怖いこと言うよね
記憶の中のセリフが聞こえて
怖くないよ
フツーに女だよ
そんなふうに
心で呟いて
子どもを持ったあの人を消す
君と一緒に
20年遅く生まれたかったな
そしたら迷わず
君に言うのに
他とは絶対暮らせないから
一緒に暮らして と
答えなんて
わかりはしない
恋に憧れるだけの季節を
共にした
それだけの仲
君の声が
きこえなくなる
そんな日が来る気がする
君の答えが聞きたいよ
そう願う日が来る
今はただ
それをなんとなくわかるだけ
その日は
まだ来ない
叶うなら
願い事が叶うのなら
誰も神様に迷わない
願うことが叶うならば
神様はいらない
叶わない願いがあるから
人は神様を語るんだろう
神様は
小さな希望の妖精だね
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