セミの一生

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セミの一生

夏の朝は セミの声が ことのほか うるさい! とにかく うるさい! 人は その不快な音を「騒音」とよび 騒音リストには 「セミの声 70デシベル」と 堂々と 名を連ねている。 イヤ・・・待て待て。 これは 全く 人間都合の話ではないか。 長い長い間 やっと 出てきた 地の上で 命を紡ぐ 歓喜のお叫び か 長い長い間 やっと 出てきた 地の上で 命を憂う レクイエム か 声を感じた その瞬間  カラスが パクリと 食べていった  
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