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雄太君と二人きり。
このまま、ずっと。
それは私にとって甘美なもので、福音をもたらした。
どうにかなってしまいそう。
このまま時が止まればいいのに。
このまま、ずっと。
ふと、考えがよぎる。
遥ちゃんはどうなるの。
私たちが付き合いだしたら、遥ちゃんの居場所はどこに行くんだろう。
私たち二人が付き合ったとして、三人の関係はどうなるの。
このままでいられるのかな。
いや、きっとこのままじゃいられない。
おとなしい遥ちゃんはきっと一人になってしまう。
そんなの酷いよ。
私たちだけ幸せになって。
そんなことしたくない。
だから私は笑顔でうそぶく。
「私は三人ずっと一緒がいいな」
「そっか」
雄太君は一言そう、呟いた。
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