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父が死んだ。兄が久しぶりに実家に帰ってくるということです。元気かな。兄は元気かな。兄は元気かな。
「はい。とりあえず兄に連絡しましょう。」
トゥルルルルー
ガチャ
兄だ!!
「兄さん。父が死んだのでお通夜にこよう。」
「父さん!わかりました。」
ブンブンブーン
わあ!兄がきたあ!
兄がお通夜にきました。
兄がお通夜にきて、父の遺体を見ました。
「本当に、死んでいる。これはお通夜をやるべき時だ。」
兄は遠路はるばるバイクでやってきたのです。バイクは危険です。死亡率が高いのにやって来てくれたのです。
「お通夜をやろう。おつやろう。」
兄はそう言って、お酒を飲み始めました。
ぐびぐびぐびぐび
「兄さん、お酒飲んだらバイク乗っちゃダメだよ。帰れないよ。」
私は心配になりました。
「何言ってるんだ。今日はね、帰る必要がないんだよ。だって、お通夜だからね。」
「そうだった!!」
私は思い出しました。今夜はお通夜だったんだ!
「そうだそうだ。気にせず飲もう。ぐびびびび。」
「気にせず飲もう。ぐびびびび。」
「お通夜をやろう。おつやろう。」
ぐびびびびびび
2人で飲んでいると、息子がやってきました。
「お通夜は嫌だ。おついやだ。」
兄は息子の発言を聞いて激昂しました。
「なんなんだてめぇ!!お通夜じゃなくなったら、俺は飲酒運転して帰らなきゃいけねーだろーがー!!」
ドガッ!!
兄は息子をぐーで殴りました。息子は吹っ飛びました。
ドガーン!!
息子は痛そうですが、立ち上がって言いました。
「別にお通夜をやらなくたって、ただ普通にうちに泊まればいいじゃないか。」
兄はハッとしました。
「その手があったか!」
「お通夜はやめよう。おつやめよう。」
兄はそう言いながら飲み始めました。
ぐびびびび
「暴力に言論で対抗して偉いです。」
私は息子を褒めました。父の遺体は腐っていきました。
完
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