1 ヒミツでフシギな関係!?

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「なんか最近、背中とか肩が重いんだよね。頭も痛いし。」 「え……」 「しかも、なんもないところでつまずいたり、引っぱられてるような感じがしたり。これってやばくない?」  そう言って彼は、眉をひそめる。  つまり、身のまわりで起きている不思議な現象が「霊のしわざ」なんじゃないかって心配してるみたい。 ……つまづいたり、引っぱられたりっていうのは、たしかにあやしい。  でも……。 「霊の可能性もあるかもしれないけど……わたしはただ『見える』だけだから。助けてって言われても、なにもできないよ。」 さっきのネコへの対応を見てたらわかると思う。  霊を「はらえない」わたしでは、力にはなれない。  そう伝えても、八神くんは前むきだった。 「それでもさ、原因がわかったら何か変わるかもしれないじゃん?」 「そう、かなぁ……。」 「うん。とにかく、俺が今たよれるのは結木さんしかいないんだ。」  真剣な表情でそんなことを言われて、ドキッとしちゃう。  男子に……だれかにこんなに必要としてもらったのなんて、はじめてだから。  けっきょく、強くことわれなくてうなずいちゃった。 「ありがとう。面倒かけるかもしれないけど、これからよろしく!」  笑顔で差しだされた手を、とまどいながら握る。  ……八神くんにヒミツがバレちゃった、この日から。  わたしと彼の、フシギな関係が、はじまったんだ。
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