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第二支店の店主①
交流会から帰って、わたしは電灯を消した暗い自室で、月を眺めていた。あそこに魔法店があるのなら、どうして関東支部なんだろう。入り口が関東にあるという意味かしら。今日聞いた情報たちが、頭の中をぐるぐる巡って纏まらない。
そんなことより、今考えるべきなのは、ミコトさんがわたしを跡継ぎにしようとしているという話だ。
唯一の魔導師であるというミコトさんに、わたしは見初められたという。店主、ひいては本当の魔導師にしようとしていると言うが、どうにも信じられない。
交流会では他にも何人かの店主さんと話す機会があった。
はるばる九州から来たという、眼鏡の男性や、手当たり次第にリンゴを配っていた、東北出身の女性。どちらも、口を揃えてわたしを持ち上げるのだ。
あなたはミコトさんに認められたとか、才能溢れる魔導師だとか。
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