93人が本棚に入れています
本棚に追加
お面と鐘は質に入れられていたらしく、長い間所在不明となっていた。依頼を受けて、ミコトさんが見つけてきたようだ。
「ねえねえ、アカガイ、見つけに行こうよ」
ハルカちゃんが、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら、彼の服を引っ張った。
「いや、見つけに行くと言っても、条件があるからね。まず、星が見える高い場所じゃないといけないし。今から行くのは……」
「ふふふ、そういうことなら、お任せ下さい。ここは魔法店ですからね」
マナが腰に手を当てて胸を張るので、わたしはため息をついた。
「マナ、ミコトさんに待ってるようにって言われてるでしょ」
「大丈夫だよ、書き置きしとけば」
そう言って、マナはテーブルの上のメモに走り書きをした。
石橋様がいらっしゃいましたので
少し接待をして参ります
マナ
「接待って」
「魔法体験は接待の内でしょ。いいからいいから」
マナは強引にわたしたちを近くに集めると、瞬間移動の魔法を発動した。
最初のコメントを投稿しよう!