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「まあ、立場とか色々大変だとは思うけど、僕はふたりの味方でいるよ」
「え……?」
「一緒に住む以上は君も家族だし、澪にとっても大事な家族だったんだから」
かつて澪さんが私にくれた言葉を思い出して、清さんと澪さんはどこか似ているなと小さく笑う。
「ありがとうございます」
「節度は、守るようにね」
「そこは大丈夫ですよ」
先生って徹底して私に手を出してこない。一緒の布団でだって平気で眠る人だ。
だから、そういった関係には勢いでなることはないと思う。
「どうかな〜、君の前ではいい男ぶってるだけじゃない?」
「いい大人だから、節度は守っているんじゃないですか」
「うーん、いい大人ねぇ。……まあ、今はまだそうでありたいのかな」
とはいっても私としては拒絶する理由なんてない。けれど、先生の立場とかを考えると下手に関係を持たない方がいいことはわかっている。
それと……その前に後回しにしてしまったことを先生と話さないといけない。
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