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凭れていた壁からずるずると滑って行き頭を床に軽く打ち付け目覚めた琴美は、
「あれっ?やだ私、こんなところで寝ちゃったの?」
しかし、直ぐに先程の光景を思い出し恐る恐る浴室へ目を向けた。
そこには水が張った洗面器があるだけだった。
胸を撫で下ろした琴美は、寝惚けていて幻覚でも見たのだと思い安堵した。
『ダイエットの所為かな……もう少し糖質を摂らないとダメかな』
そんなことを思いながら、洗面器の水を流してシャワーヘッドに引っ掛け浴室の扉を閉めた。
部屋へ戻る前にトイレを済ませ、キッチンでお茶をコップ一杯注いで飲み干した。
「あー美味しい!やっぱりルイボスティ好き」
長年愛飲しているルイボスティはノンカフェインで時間を気にすることなく飲めて琴美のお気に入りだった。緑茶や紅茶、珈琲は夕方の四時以降に飲むと眠れなくなる体質でカフェイン摂取は気を付けていた。
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