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キョーダノイドZハードはサッカーボールを拾い上げた。
「あいつ、サッカーボールを忘れていったな。よし。五所川原ダンの家を訪ねて返してあげよう」
「それ、ダンのボールじゃないよ」
マモルはサッカーボールを指差した。サッカーボールにはマジックペンで名前が書いてある。角原マルオと読めた。どうやら五所川原ダンは、角原マルオからサッカーボールを(きっと無理やりに)借りたまま返さず借りっぱなしにしていたらしい。
マモルはキョーダノイドZハードと共にマルオの自宅を訪ねた。
「マルオ、サッカーボールだよ」
サッカーボールは本来の持ち主であるマルオのもとへ返ったのだ。
「僕のアニキが取り返してくれたんだよ」
「ありがとう!」
マルオの嬉しそうな姿を目の当たりにして、マモルは少しだけ自信が持てたような気がした。
「実はね、僕ん家にはアネキ型シスタノイドHビーナスがいるんだよ」
マルオが「お姉ちゃあん」と呼ぶと、玄関の奥から妙にお色気たっぷりなアネキ型シスタノイドHビーナスが現れた。
「まあ、この度はうちの弟のために、本当にありがとうございます」
「いやあ、それほどでもありません」
キョーダノイドZハードは顔を赤らめ、しまりのない笑みを浮かべた。
「上がっていきなよ。四人でボードゲームをやろう」
お言葉に甘えてマルオ宅にお邪魔した。マモルたちは楽しい時間を過ごした。
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