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マルオをはじめとする子供たちもみんな一様に青ざめ、身体がすくんでしまい動けなくなっている。シスタノイドHビーナスも銀色の身体を屈めて怯えている。ただひとり、キョーダノイドZハードだけは、銀色の顔に余裕に満ちた色を浮かべ、少しも動じることなく平然としていた。
さすがはアニキ!
アニキ最高だよ!
マモルはキョーダノイドZハードの頼もしさに心を打たれ、恐怖に震えながらも感激するのだった。
「みんな、大丈夫だよ。うちのアニキがみんなを守ってくれるよ!」
マモルはキョーダノイドZハードの背後に隠れた。
「アニキ、ダンとダンのアニキロボから僕たちを守ってよ」
だが、様子がおかしい。キョーダノイドZハードは固まったきり、びくとも動かないのだ。
「アニキ、どうしたの?」
マモルはキョーダノイドZハードの銀色の身体を揺さぶった。
キョーダノイドZハードは動かない。
マモルはキョーダノイドZハードの背中に取り付けられた管理モニターを覗きこんだ。液晶画面には、無機質な字面で次のようなメッセージが表示されていた。
〈システムエラー。現在、機能が停止した状態となっています。時間をおいてから話しかけてみてください〉
「そんなあ!」
マモルは絶望感に押し潰されそうになって、たまらず頭を抱え込んだ。
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