「リンドバーグ子爵令息、婚約破棄される」の巻

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おれは今まさに異世界シチュエーションを満喫してるんじゃないのか? 舞踏会の大広間。衆人環視の中、侯爵令嬢からの婚約破棄。これは『魔力ゼロで侯爵令嬢に婚約破棄されたが異世界召喚前の知識を使って魔塔でのし上がる』的なやつだ。なにせおれは物理を知っている。科学を知っている。異世界ファンタジーなら魔力がなくてもこのふたつがあれば何とかなる。 この場がまさに小説の一ページ目。 おれは置き手紙を残して子爵邸を後にし、なんやかんやあって(このなんやかんやが考えれないから構想ノートばかりが積み上がっていくのだが)、仲間ができたり恋愛したりイチャコラしたりしながら魔塔にたどり着く。そして魔術師たちに嫉妬されながらも魔塔主の信頼を得て、元の世界に戻る方法を探し、いい感じにラブラブしていた女性魔術師と涙の別れ、そして現代日本に戻ってアノ子とキスをするのだ。
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