季節が変わって、鬱

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季節が変わって、鬱

 長袖のシャツがまだ鬱陶しい頃。  席替えをしたことに慣れないまま、廊下側を向いて寝ていたら。  彼が席の前を通り過ぎた。  自宅の匂いかな、みたいな嗅ぎ慣れない香りがして、何故か連想したのが弁当。  お腹空いてるならそれはそれでいいんだけど。  ドキドキして寝るどころじゃなくなった。  最近、廊下に来てたあの子を見なくなったな。  別れたのかな。  ……一瞬、「よかった」って思ってしまった自分がいた。  心に澱が生まれる。  僕は見えないようにスマホを開いてSNSに入力した。 『彼の失恋を願っている自分滅びろ』
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