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「あ、あ、なんでそんな」 「いや?じゃあキスにしようか」 おへその周りにたくさん口付けて。 せりあがって、首筋から鎖骨の下まで。 少しずつ平野の呼吸がはやくなり、小さく震えるのが嬉しくて、可愛くて。 両胸をそっと寄せて、盛り上がった内側に舌を当てる。 「ん……」 「声、可愛いな。もっと聞きたい」 「そんな」 谷間に沿って降りていく。また、おへその方まで。 右手を滑らせて、唯一身につけていた下着に滑り込ませる。 「これ、もういらねー」 「な……笹原はまだ全部、着てるのにっ」 「そうだな。平野が脱がす?」 一度身を起こして両腕を広げて差し向けてみたけど平野は顔を覆って横を向いてしまう 「む、無理」 「えー、無理なの」 「無理、です」 いちいち可愛いなぁ、おい。 「じゃ、また今度な」 今度なんて、そんなものがあるのかも、分からないのに。 俺は無造作にシャツとズボンと下着と、とにかく全部手早く脱ぎ捨てた。 気を取り直して、縮こまる平野の腰に触れる。 またビクッと少し震えた。 できれば時間かけて全身、隈なく触っときたいんだけどな。 さすがにちょっと、ちょっと俺の方が無理っぽい。 平野を仰向けに転がすようにして、左の腿をがっしり抱える。 「や、やだ」 「なにが」 「恥ずかし」 「これからもっと、恥ずかしいことすんだろ」 そう言いながら、柔らかな内腿に吸い付いた。
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