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軽く吸っただけで白い肌にはすぐに痕がついて、やばい、と思いながら妙に興奮する。
そのままいくつかキスをしながら平野の脚の間の亀裂を確認すると、しっかり濡れていてホッとする。
中指を差し入れても痛そうな素振りもないし、そのまま少し、中を探る。
「一応聞くけど、経験は?」
「あ、ある、一応」
「一応?」
「それなりに」
それなりにってどれくらいだろう?
ホテルに誘って、がっついた俺をいなしたあたりまでのどこか余裕な態度と、今の差がなんだか大きくて不思議だ。
なんでだろ……なんで戸惑っているのか。
足の付け根ギリギリの際どいところに顔を寄せると、平野はひどく慌てたようにバタバタ慌てた。
「なっなに?なに?」
「そんな慌てなくても」
「だって、でもっ」
「あー、今までの男に、あんまされたことない?」
真っ赤になって全身で逃げようとするので、無論、問答無用で捕まえる。
「じゃ、教えてやる」
柔らかな内腿に、ゆっくり優しく歯を立てる。
平野がまた、控えめながら甘やかな声を漏らすのを、冷静なフリをしながら聞いていた。
「笹原くん、あの、できれば、避妊を……」
平野がおずおずと、控えめに口に出す。
「とーぜん。さっき、コンビニで一応買ったし」
そう言うと平野はあからさまにホッとした様子で、これは今までほんとに、ろくな男にされてきてないなと少し哀しい気持ちになる。たぶん、まともに触られてないし、男のいいようにされてきている。だから、ホテルやセックスに抵抗がないのに避妊に不安があるし、愛撫されてこんなに狼狽えている。
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