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そうかなぁ、なんて、甘く見ていた。その時にはまだ。 笹原の指がぐうっと中に入り込み、私は思わぬ感覚に、ひぁっと声をあげる。 なに?なに?なんで? 中って別に、感じたことないのに 「手前側?それとも奥?どっち?」 「わ、わ、分かんないっ」 「あー、締まってきてんな、イキそう?」 「分かんないっ分かんないって」 未知の感覚に翻弄されて慌てる様を見て、笹原が笑う。 「なんだそれ、可愛いな。このままイかせたいな。なぁ、気持ちよくなってよ」 「やっ、やっあっあっあ、そ、こ」 「あーここ?へー、奥、感じてんじゃん。やっぱ優秀。あとで、ちゃんともっと一番奥も探してやるからな、とりあえず一度イキな」 身を乗り出した笹原が耳元に顔を寄せる。 「びっくびっくしてんの、分かる?可愛いよ、もっと見せて、な?」 ちゅっと、耳元でたてられた音が頭に響く。 そのまま何度もキスが続いて、波のように押し寄せる残響で、思考回路が鈍ってくる。 「やだ、なに、なんで、なにこれ」 「な、このままイって、平野」 「イクって、だって、分かんない」 お腹の奥が、背中が、ゾワゾワする。 すごくゾワゾワするけど、中でイッたことがないからこのままどうしたらいいのか分からない。 未知の感覚が怖くて逃げたくなる。 「もういい、やだ、無理っ」 「無理じゃねーって、もう少し」 「だって分かんない、怖いっ」 「大丈夫、怖くない、ぎゅってしてるから」
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