心強い味方との出逢い

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心強い味方との出逢い

翌日。 切夜と剛は登校日の為、久しぶりに教室に顔を出す。 「おはよー!……お?」 勢いよく教室の扉を開ける切夜。 すると、そこは――何やら一触即発の険悪な雰囲気に包まれていた。 「え……一体どうしたんだよ?何があったんだ?」 1番近くにいた女子を捕まえ、ひそひそと声を潜めながらそう尋ねる切夜。 すると、彼と同じ位声を潜め、女子が答える。 「何でもね?小山田(おやまだ)君が持ってきた外国製のボールペンが失くなっちゃったんですって!」 「はぁ?」 思わず切夜は気の抜けた声を出してしまった。 小山田君というのは、切夜と剛のクラスメートの1人である。 名前は小山田 義実(よしみ)。 父親が大きな貿易会社を経営している為か、よく高そうな文房具を学校に持ち込んでは自慢している――簡単にいうと、いけすかないナルシストな男子生徒だ。 と、切夜達が見ている前で、大柄な義実が目の前の小柄な男子生徒を突き飛ばした。 「おい、お前だろ?!いつも羨ましそうに見てたもんな!お前がやったって分かってるんだぞ!」 まるで、目の前の小さな男子生徒が犯人であるかのように決めつけ、胸倉を掴む義実。 (流石にやり過ぎだろ……!) いても立ってもいられなくなった切夜は、つい飛び出すと、義実と小柄な男子生徒の間に体を滑り込ませた。 その拍子に、義実は小柄な男子生徒の胸倉から手を離す。
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