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―時を同じくして、邂理公国郊外の研究施設。 タッタッタッタ...。 「ハァハァ、う、上手く撒けたか・・・?」 「ハァハァ、で、でもこれで終わりじゃないはず・・・」 「だな。慎重に行こう」 何日も前から組み立ててた計画だ。失敗は許されない・・・、残してきた奴らのためにも・・・!研究施設からの脱出ルートはいくつか確保している。より安全に脱走するためだ。 「そっちはいるか!?」 「いません!こちらにはもういないのではないかと!」 「油断はできん。相手は未熟ながらも錬金術師だ。くまなく探せっ!!」 「はっ!!」 (くそっ!奴らもう追い付いて来やがった!!) 「行くぞ」 「うん」 タッタッタッタ... 奴らの来た方角から推測するに、より安全に脱走するためにはこのルートしかないな。施設裏口は警備員が常駐している。警備員総出で俺たちを捜索しているはずだから、普段よりは裏口は手薄なはずだ。 「禮萌!このルートって裏口に出るルートだよ?警備員いるかも」 「俺らの脱走騒ぎで警備員総出!今は手薄になってるはずだ!」 「もし、手薄じゃなかったら?」 「それはそんときに考える!!」 「ふふっ。君らしいよ!!」 タッタッタッタ...。 (頼む!どうか、手薄であってくれ・・・!)
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