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クリスマスの夜
雪も降り素敵な夜
恋人同士達が賑やかで、歩いている家族もみんな楽しそうで幸せな顔をしていた
近くの路地裏に一人の男の子
子供だというのにとても色気があり儚く今にも消えそうで異様な雰囲気だった
「…はーー……」
吐息を吐く
歩くのも困難な少年はここで一人死ぬのだと覚悟をした、体は冷えきり、小さく、弱く
大声で助けてと言える状態ではなかった
「寒いな…」
ぽつりと少年は言う
なんでこんなってしまったのだろうとぐるぐると頭を回転させた、感覚もとっくになくなっているというのにそれも忘れ考え続けた
時間が経つにつれ冷えていく体
もう限界の時が近づいていた
そこに一人の足音
どうやら誰か来たようだ
途端に体に重みを感じたがどか優しくて切なくて泣きそうになった
「ッ…………もう大丈夫だよ……」
声をかけた男性は優しく少年を包み込んだ
その声は暖かくて心地よくて1番求めていた言葉だった
「……暖かいな…」
少年は微笑みながら、泣きそうになる声を抑えて言った…少年は暖かい腕の中で眠りについた
最初で最後のプレゼントをくれた日
止まっていた歯車はこの時動きだした
「お前は俺のものだ」
同時に最悪な出来事も起こるとは知らずに
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