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「なあに?アンナ」
お姉ちゃんではない。お母さんの声だった。
お母さんが私達の部屋に入ることは滅多にない。
なんだか胸騒ぎがして、私は扉を開けた。
「悪いけど、レイナとはもう話せないわよ」
「え……」
お姉ちゃんの目は虚ろだった。
電源が落ちているのだ。
「この一年のあなた達を一緒に稼働させたデータをまとめて提出したの。上も気に入ったみたい。これからは、あなたたちみたいな自考人型ロボットの子が他にも作られて、私達人間に寄り添ってくれる」
お母さんは私を見て言った。
「あなたは本当によく頑張ったわ。NEIGHBOR Prototype2。P1のレイナより、ずっと人間らしい、完璧な子よ」
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