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グレートギャツビー?ギャツビーつけてカッコつけてなら知ってるけどな。
「どんな話?」俺は聞いた。
「昔の恋人に見合う人間になるために、努力して少しいかがわしい事もして、大金持ちになった男が、他の金持ちと結婚した元恋人とよりを戻そうとする話です」
「わかりにくいなあ、略奪的なこと?」
「なんだか理解しにくいんですよね、その小説。僕がバカなのかもしれないですけど。ちょっとよりが戻りそうになるんですけど、最後のところで、元恋人がギャツビーの車で人を轢き殺して、その罪をギャツビーが被るんです。それで轢き殺された女性の夫がギャツビーに復讐するんです。拳銃で撃って殺すんです」
「そこのところは、美人ランナーとは関係あるの?」
「いや、多分ないと思います。ただ、彼女に近づくために、走る練習をした僕と、元恋人とヨリを戻すために大金持ちになったギャツビーを重ねただけだと思います」
エアコンの効きがおかしいのか、森君は汗をかいていた。
「でそう言うふうに彼女に答えたんだね。宿題として」
「そうですね。でも彼女は『ちゃんと読んだ?インチキしてない?』って言ってました。それが何を指しているのか、解説動画とかで済ましてないか、そう言うことを言ってるのかもしれません」
小説を読む美人アスリート、これ以上ない組み合わせだ。
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