花火

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花火

屋台が並ぶ石畳に履き慣れない下駄の先が引っかかった時、彼の手が離れていった。 倒れていく時に見た彼の視線の先にはあの子がいた。 彼はあの子の元へ行ってしまった。 離さないでほしかった。 離したくなかった。 でも、彼はあの子の為に私の手を離した。
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