あなたにもう一度会えたなら........

1/7
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 あれから10年。私は二十歳になった。 今でもあの時のことを思い出す。そして後悔しては涙する。  3年前.、ある夢をみた。小学生の頃好きだった一人の男の子。 名前は涼くん。1年生から4年生まで同じクラスだった。しかし、4年生の修 了式とともに彼は転校してしまった。それから一度も会ってない。その涼くん が夢に出てきたのだ。夢の中では私はすでに社会人として働いていた。職場で の飲み会の場所で、偶然にも涼くんと遭遇したがその時私は気付かなかった。 「あれ、もしかして如月じゃない?オレ◯◯小で一緒だった沢田。沢田涼。覚  えてないかな?」 「………?えっ 涼くん?ホントに?」 「そうだよ。久しぶりだなあ。元気か?」 「元気だよ。すごい偶然」 「おーい沢田ー。何やってんだよ。早くこいよ」 「待って、すぐ行く。ごめん如月、せっかく久しぶりに会えたのに。」 「ううん。声かけてくれてありがとう。」 「じゃあまたな、そのうちまた会えたらいいな」 「そうだね、じゃあまた」  この久しぶりの再会の夢が最初だった。  1ヶ月経った頃、また涼くんの夢をみたのだ。その時はどういうシチュエー ションだったのかは覚えていなかったが、偶然にもまた会って話した夢をみた のだ。この時は二度目の再会ということもあり、次は一緒に飲みに行こうとい う話になり、連絡先を交換したのだった。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!