あなたにもう一度会えたなら........

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 3年生では、クラス替えがあった。しかしそこでもまた、同じクラスになっ た。クラスだけではない。またしても背の順で隣になったのだ。年何度か席替 替えがあったが、やはり少なくとも2度は隣の席になった。  4年生は持ち上がりのため、そのまま一緒のクラスに。   またいつものように席が隣になり数ヵ月が過ぎた頃、先生が突然「席替えを するぞ」言いだ出した。しかも今回の席替えはいつもの方法と違い、変わった やり方をした。名簿順に一人一人、今の席でいいか聞くのだ。その場所で良い なら「このままいいです」。席を代わりたい場合は、代わりたい場所の人のと ころに行き交渉する、という方法だった。名簿一番目の涼くんから答えること になった。先生に聞かれた涼くんは「このままでいいです。」答えた。私は驚 いたてっきり、他の友達に交渉しに行くと思っていたので、涼くん言葉を聞い て正直恥ずかしくなってしまった。このままでいいということは、また私と隣 同士になるということだ。涼くんにとっては、特に何も意味はなかったのか しれない。意識していたのは私だけなのかもしれない。どうにも恥ずかしくな った私は、「このままでいい」とは言えずに、友達と交渉してしまった。  4年生も終わりを告げる頃、涼くんが転校するという話が先生からもたらさ れた。一瞬、何も考えられなかった。まさかそんな......。てっきり6年間、一 緒に過ごせると思っていただけにショックだった。告白する勇気もなく、ただ 時間だけが過ぎ、涼くんは転校していってしまった。  涼くんと再会する夢が、一つの物語のように話が進んでいくに連れて、少しずつ不安になっていった。
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