1人が本棚に入れています
本棚に追加
寂しくなった時は空を見上げるんだよね
小さな頃から父とふたり暮らしの私は、家に帰ったところで待っている人はいない。
母は私がまだ物心がつく前に、病気になり天国へ行ってしまった。
だからお母さんのことはあんまり覚えてないけど、空から私のことをいつも見守ってくれているんだよって、お父さんに聞かされていたんだよね
ふと、空を見上げると、小さな雲がぽつんとひとつ、寂しそうにふあふあと浮かんでいる。
お母さんも寂しいの?…
小さく右手を上げて、私はお母さんに手を振っていた。
私もいつもお母さんを見ているから、心配しないでね
新山さんの言ったことはもう忘れる
けれど…大和くんの優しさは、私の胸の中に…
しまっておいてもいいよね、お母さん…
最初のコメントを投稿しよう!