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「私だけなのかなぁ…大我君の事好きなの」
「…ここに一緒に来ておいて、それはないでしょ」
亜実ちゃんの言う通りだ。大輝君の家に一緒にお泊りして、私の作るカレー食べて。こうして、私の前でスヤスヤと寝ているのだから。大我君は私の事が好きなのだろう。
「でもさ…大輝君みたいに。好きって言ってくれないもん」
「性格、考えたら。毎日好き好き言ってる大我君ってどう思うの?」
「なんか、危ない物でも食べたのかな?って思うかも…」
確かに、大我君は分かりやすく愛を伝えてくれる訳ではない。誕生日でもなんでもない日に。突然。コレ、やる。っていきなり渡してくるし。しかも、そういうのは大体私が欲しがってるブランドのアクセサリーや小物でそうでなくても私の好みに合う物ばかり。
「でも、私は言葉で言ってくれないと分かんないもん」
もっと、好きとか。可愛い。とか、言って欲しい。愛してる。とか言わなくて良いから。とにかく私の事を沢山の言葉で甘やかして欲しい。
「大我君、口下手なのは知ってるけど。回りくどい事しないでよ…」
「あぁ…」
亜実ちゃんは心当たりがあるのか、妙に納得していた。
「で?結局。結はどうしたいの?」
亜実ちゃんの質問。
「ん~とにかく。もっと愛情表現を分かりやすくして欲しい!」
と、答えた私。
「だってさ。起きてるんでしょ?早く起きたら?」
「え?」
亜実ちゃんがそう言うと、それまで床で眠っていた筈の大我君がむくり。と起き上がった。
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