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小水と名乗る女性を信じることができず、明音は照りつける太陽のもとでローファーを一歩後ろへとさげた。
「お母さんとは看護学校時代からの友達で、あなたのこともよく聞いてる。覚えてないかもしれないけど、あなたが小さい時に会ったこともあるのよ」
明音の母は確かに看護師だ。看護学校で生涯の友を得たという話も、以前に聞いたような気がする。きっと、この人のことなんだろう。
明音はようやくホッとして後部座席のドアに手をかけた。
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