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公園を後にした二人は、図書館に来ていた。
静かな館内には多数の本棚があり、その中には多数の書物が詰まっている。
二人は椅子に腰かけ、一緒になって一冊の本を読んでいる。
本はハードカバーで、表紙には風景画が描かれている。
「この二人って、どう考えても好き合っているようにしか思えないんだけど、なかなか口にしないのよね」
「まるで昔の俺達みたいだな」
二人が懐かしむようにして読んでいる本は、青春小説のようである。
青春小説にも色々ある。
恋愛ものかもしれないし、部活ものかもしれない。それともミステリーか、あるいはホラーか、はたまたファンタジーやSFなのか。それはわからない。
青春を描いた小説には、煮え切らない男女が登場することが、ままある。
今は互いに愛を語り合える二人にも、かつてこのような時が、あったのかもしれない。
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