第1章 怪しげな依頼

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 うん。確かに万人が認めるであろうイケメンぶり。  金も地位もあって、その上、顔までいいなんて、世の中にはそんな人もいるんだ。    でもタイプじゃないと言うか、高嶺の花すぎて、なんの興味が湧いてこない。    サニーヒルズ・ビレッジねえ。  最近、テレビのワイドショーはその話題で持ちきりだから、もちろん存在は知っていた。  商業施設とホテルを併せもつオフィスビル、数千人規模の会議が可能な国際会議場、超高級レジデンス、セレブや芸能人御用達の病院も備えた、最先端でハイクラスな理想都市だ。  でも、明らかに〝下々の者〟に属するわたしには、まったく縁のない世界だ。  この子たちみたいに、金持ちのパパを捕まえようという気力もない。  そんなことを思いながら、彼女たちに声をかけた。 「おはよう」 「あっ、エリカさんだ。おはようございます」  ふたりはひょこっと頭を下げた。
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