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「はい、留守電聞いたので」
「うん。ちょっと変わった案件なんだけどさ、まあ、こっち来てよ」
酒井さんは所長席の隣の椅子を指さした。
「えーと、どこやったっけ」
そう言いながら、デスクの上を占領している書類をあれこれ探って、ようやく一通の茶封筒を見つけだした。
「あっ、これだ、これだ。あのさ。ある人からの依頼で、これから2カ月ほど、住み込みで働いてほしいんだけど」
住み込み? なんじゃ、そりゃ?
ここは家政婦事務所じゃなかったはずだけど。
「あの、話がまったく見えないんですけど」
「そりゃそうだよね。おれもさ、詳しくことはよくわかんないんだけどさ」
「えっ、詳細も聞かずに話を受けたんですか?」
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