ひとりぼっちのバク

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 沢山泣いて、涙も出なくなった頃。  バクはとうとう、ふらふら外に出ていました。  今だって、外は怖くて仕方ありません。  不安な気持ちで胸がいっぱいです。  けれどもう、バクは知っていました。  明るい希望を失ってしまう方が、ずっとずっと悲しいのだと。 「海を泳いで山を越えたら、本当に何かがあるのかな」  答えはありません。それはバクが、自分で見つけるしかないのです。  こうしてバクは、見知らぬ夢の先へようやく歩き出しました。  ひとりぼっちのバクがどうなったか。  それはバクの隣にいる誰かが、一番よく知っている事でしょう。 
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