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いつものように働いていた私は、お店の奥にある休憩所で休憩した後、テーブルに携帯を置いたまま、店に戻った。
店に戻って、すぐに気づいて取りに行ったら、私の携帯じゃなく、別の携帯があった。
「…あの人だ…。」
私は、そう呟いて、その携帯を握り締め、休憩所のさらに奥にある広いリビングに向かった。
そこは、いつも、瑞希さんの友達が、パーティしたりして、賑わっている。
その中に、瑞希さんの元カノの美咲さんがいて、私は、その人に近づいた。
「美咲さん、いいかげんにしてください!!
私の携帯、返してください。」
「あら、あなたの携帯なんて知らないわよ。」
「とぼけないで下さい。
私が、休憩所に置いてあった携帯が、あなたのとすり変わってました。」
私は、そう言って、美咲さんに、携帯を突き出した。
「あら、ただ間違えただけじゃない!
そんな顔しないでよ!!」
「間違えるわけないじゃないですか。
休憩所には、私しかいないし、滅多に、お店の方に来ないあなたが、私の携帯を持ってくのは、私と瑞希さんの事を探るためしかないでしょ?」
私は、そう言って、美咲さんを睨みつけた。
「何よ。
失礼ないいがかりは、やめてよね。
はい。
あなたの携帯…。
そろそろ店に戻らなきゃいけないんじゃないの?」
美咲さんは、そう言って、私の携帯をスカートのポケットから出して、渡してきた。
「では、失礼します。」
私は、そう言って、店に戻ろうとしたけど、この奥のリビングは、瑞希さんの家なんだけど、店に戻るまでの廊下が、すごく、入り組んでて、毎回、迷子になる。
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