~ 付き合ってるのに…~

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私と瑞希さんは、付き合い始めて、もうすぐ1年半で、1ヶ月前から、このお店の奥の家で、同棲を始めた。 それでも、お店から家までの通路が、イマイチ覚えられない……。 私が、方向音痴なのもあるかもだけど……。 そんなことを考えながら、螺旋階段を降りきって、正面玄関から店に戻った。 そしたら、今日のホールの西寺さんが、お客さんと間違えて「いらっしゃいませ!!」と出迎えてくれた。 「……あっ……すいません。 家の方に入ったら、店に戻るドア分からなくなっちゃって……。」 「……そうなんだ。 また、あの人の嫌がらせ? 最近、多いね……。」 西寺さんだけが、歳も近いし、同じ時間に、よく入るから、私と瑞希さんが付き合ってる事も、同棲してる事も、美咲さんの嫌がらせの事も、全て知っている。 他の人には、まだ、話せてないけど、瑞希さんは、「その内、皆に話す!」と言ってくれている。 「そうなんですよ……。 さっき、休憩終わって、店に戻る直前に、休憩室に携帯忘れた事に気づいて戻ったら、数分の間に、あの人が、携帯を自分のとすり替えてて……家の方に行ったら、何もなかったみたいな顔してて、腹がたちました……。 携帯は、パスワード打たないと開かないようにしてあるし、見れなかったと思うけど……私と瑞希さんの仲を探ろうとしてるんですよね……。」 私は、そう言うとため息をついた。
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