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カフェの周りは、服屋さんだったり、飲食店だったり、いろいろな店があるんだけど、何だか、このお店だけ、違った空間にいるような不思議な感覚になる。
バルコニーの1番端のテーブルに案内されて、席に着いた。
「こちら、メニューとなっております。
お決まりになりましたら、こちらの呼び鈴でお呼びください。」
店員さんは、そう言って、優しい笑みを浮かべ、店内に戻って行った。
その笑顔に、私は、一目惚れした。
「今の店員さん、素敵な人だったね!
めちゃくちゃかっこよかった!!
声も、すんごい色気ある声だったね……。」
「確かに、かっこよかったね。
何?惚れた?」
「えぇ?
そんなんじゃないよ。
ほら、メニュー決めよ!!」
私は、照れ隠しに、そう言って、メニューを見始めた。
シフォンケーキにティラミス、チーズケーキやショートケーキ…チョコレートパフェ、ストロベリーパフェなどの定番のスウィーツもあるけど、他のカフェでは、期間限定とかで夏しかないのに、春には珍しいチョコミントのパフェがあった。
チョコミントが大好きな私は、チョコミントパフェにすることにした。
コーヒーもカフェモカやカフェラテ、クリームフラペチーノ、コーラなどのソフトドリンクも豊富にあった。
その中でも、私は、チョコミントフラペチーノを頼む事にした。
チョコミントパフェとチョコミントフラペチーノ…両方同じテイストで笑われちゃうかなぁ?と思いつつも、この時期には珍しい、大好きなチョコミントが食べてみたくなった。
友達の注文も決まって、呼び鈴を鳴らした。
すぐに、さっきの店員さんが来てくれた。
「ご注文決まりました?」
「はい…。
あのチョコミントパフェとチョコミントフラペチーノをお願いします!!」
「チョコミントパフェがお一つとチョコミントフラペチーノがお一つですね。
チョコミント、美味しいですよね。
俺も大好きなんですよ!!」
「美味しいですよね。
めちゃくちゃ大好きなんで、両方試してみたくて…。」
「いいと思います。
両方冷たいので冷えるかもだし、フラペチーノの方だけ、ホットにしますか?」
「えっ?
そんな事できるんですか?」
「大丈夫ですよ。
フラペチーノ用のグラスではなく、陶器の大きいコップなんで中身は見えなくなりますが、クリームは、冷たいままなので、美味しく召し上がれるかと思います。」
「ありがとうございます。
じゃあ、それで、お願いします。」
「かしこまりました。
お連れ様は、どうされますか?」
「…私は、ストロベリーパフェとコーヒーで。」
「ストロベリーパフェがお一つとコーヒーがお一つですね。
かしこまりました。」
店員さんは、そう言って、店員に戻って行った。
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