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いつからだろう。多分、3歳か、4歳か。朝目が覚めた瞬間から、一日中不安で仕方がないと言う時がたまにある。夏の終わりから冬の終わりにかけて、その感じは時々やってきて、その度に私は誰にも話せずに我慢して一日を過ごした。
いっそ大泣きしたり、叫んだりしたらさっぱりするかもしれない。
だけど私はそれすら出来ずに、ひたすら一日をやり過ごす。
今日がまさしくそんな一日だった。
胸がざわついて仕方がない。
きいろなら、分かってくれるだろうか。
一番近くのコンビニに着くまで、私たちは黙ったままだった。
「はい、これ食べなよ。」
帰り道、きいろが買ったばかりの小さなチョコレートの包みを一つくれながら言う。
「ありがとう。お風呂上がりに外に出たりして、寒くない?」
「寒いよ。」
私の問いかけに答えて、きいろが笑い、私も笑った。
「琥珀、何か心配事?」
きいろが私に聞く。彼女は中々感が鋭いところがある。
「ないといえば、ない。あるといえばある。」
私が笑いながら答えると
「琥珀のお風呂が終わったら、私の部屋に来なよ。」
ときいろが言う。
「うん。」
と答えながら、私は何だかドキドキしてしまう。
ざわつきとドキドキが胸からはみ出してしまいそうになる。
ジャスミンは、もう風呂から上がっただろうか。
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