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「飲む?」
ビールの缶とワイングラスを目の前に出され、私は首を横にふる。
「どうせ、気持ち悪くなるか直ぐに眠くなっちゃうからいらない。
せっかく二人が来てくれたのに、勿体無い。」
しおらしく私は答える。
「今日は何の会?」
ジャスミンが聞く。
「琥珀に寄り添う会。」
きいろが間を開けずに答える。
私達は頻繁に「〜の会」と名前をつけて集まり会をする。
「眠れぬ夜の会」「シュークリームを食べ比べる会」「失恋したきいろを慰める会」等等。
「〜の会」は大抵適当に名づけられ、私達3人の、憩いの場になっている。
いつだったかジャスミンが
「私達、いつまでこうして集まっていられるかな。」
と呟いた。
「いつまででもさ。」
きいろが答えたけど、私は怖くて答えられなかった。
私達3人で、いつまでも暮らしているわけがないと思ったから。
「じゃあ、とことん琥珀に寄り添いましょう。」
とジャスミンが笑いながら言い、3人とも寛いでお喋りをする。
私はすっかり不安な気持ちがなくなっていて、スナックを頬張るきいろとジャスミンを愛おしく見つめる。
「あ、この前美味しいチョコレートをママから貰ったの。とりに行ってくるから待ってて。」
ジャスミンがイソイソと部屋を出る。ジャスミンは、とても美しい顔をしている。
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