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初等部の頃は、わがままな彼に振り回されるあたしに同情してくれる子もいた。
中等部に上がり、みんなが異性と距離を置きだして、恋の話がで始めた頃、あたしと彼の関係をちゃかす人が出始めた。
みんなにからかわれても、彼のことを好きな女の子達から嫌味を言われてもあたしは気にしなかった。
あたし達が中等部に上がる頃、村崎は結婚して住み込みではなくなったし、高校生になってからは、みどりさんも日中だけ働くようになった。
高校生になってもあたし達はずっと一緒だった。
何も変わらずあたし達は一緒にいるのだと思った。
クラスメイトの顔も覚えず、自分から話しかけたりしない彼が、あたしにだけ構うのも心地よかった。
たぶん、先に距離を置いたのはあたしの方だ。
高校1年の時、外部入学で彼の本性を知らない女の子が彼に告白して玉砕した。
スタイルもよくて美人な子だったから、あたしが彼と一緒にいるのが気に食わなかったのだと思う。
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