2、あたしのことどう思ってる?

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この人と話をしているだけ無駄だ。 そう思ってホールに戻ろうとしたあたしの腕を遼くんが掴む。 遼くんは躊躇うように視線を泳がせた後、あたしの方を見てこう訊いてきた。 「どうして、黙ってここ受験したの?」   その言葉はひどく胸に突き刺さった。 ずっと彼に後ろめたいと思っていたことだったからだ。 あたしはとっさに目を逸らした。 「だって、遼くん――」 「そこのふたり、もう入学式始まりますよ」
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