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…また今までみたく遼くんの召使いとして暮らすことになるんだ!
落ち込むあたしを尻目に、遼くんも村崎もいつもどおりだ。村崎は甘やかしすぎたせいで子供舌の遼くんの為に、りんご100%ジュースとチョコレートケーキを2セット持ってきた。
その片方をありがたくいただきつつも、そのおいしさに集中できないくらいあたしはダメージを負っていた。
「まゆちゃんはどうしてそんなに嫌がるの」
遼くんはケーキを食べながら表情を変えずにそう訊いてきた。
「別にいやがってなんか……」
「まゆちゃんは、俺のこと嫌いになったの」
ぴたりとフォークが止まる。
それ以上食べる気もおきなくて、フォークをお皿に置いた。
「嫌いになんて……、なれない、よ」
あんなにずっと一緒にいたんだもん。
嫌いになれるものなら、とっくになってる。
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