2、あたしのことどう思ってる?

20/32

24人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
あの男への文句がヒートアップし出した頃、ちょうど注文した料理がテーブルに運ばれて来る。 一緒に料理を食べ始めたけれど、カナの「それで?」は止まらない。 「男の子には遼くんと付き合ってると思われて遠巻きにされるし、遼くんのことが好きな女の子には嫌がらせされるし、良いことなんてひとつもなかったんだよ」 「まあ、あのイケメンと一緒だったらそういう目にもあうよね」   あ、ここのパスタけっこうおいしい。という声が聞こえそうなほどカナの目が輝く。 「で、まゆかはあの人のことが好きなの?」   あたしがなかなかそう言わないからか、カナはド直球に訊いてきた。 むせそうになりながら、あたしは「別に」と答えた。 「そうなんだ。でも、あの人はまゆかのこと特別に思ってるみたいだったけど」 「…そうかな?」   しまった、ひっかかってしまった。 少し嬉しくなってしまったのがバレたようで、カナがにやりと笑う。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加