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「早く来たつもりだったけど、結構人いるね」
理学部の定員は確か2、3百名くらいだったはず。
多分この教室の席のほとんどが埋まる計算だ。
周りを見た感じ圧倒的に男子の方が多い。
多分十人に1、2人くらいの割合だろう。
そんなことを考えていると前の机に座っていた女の子二人組に声をかけられた。
メガネをかけた黒髪ショートボブのゆかりと、茶髪セミロングのあいの2人を合わせて4人でおしゃべりしていると、そろそろ開始時刻になろうという頃、にわかに辺りが騒がしくなった。
隣の通路に気配を感じる。
あたしは、振り向くのも馬鹿らしくなっていた。
「隣、いい?」
今、完全にデジャブった。
そこにいたのは、昨日不本意ながらキスを交わしてしまった幼馴染だった。
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