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「なんでもない」と答えてエレベータに乗り込み、7階のボタンを押す。
部屋に着いたあたし達は、早速作業に取り掛かった。荷物は事前に村崎が受け取り、家具家電の設置も済んでいた。
カーテン、ベッド、机もソファも自分で選んだもの。あたしだけの新居にワクワクする。
進路選択を迫られた時は、このままエスカレーター式に大学まで進むか、外部の大学を受験するか悩んだものだ。
新しい環境に不安もあるけど、その分楽しみや期待も大きくて明日からの大学生活に胸が躍る。
あとは、実家から持ってきた荷物や雑貨を並べるだけ。村崎の仕事の完璧さに感謝することにしよう。
あたしは先に届いていた荷物をチェックし、村崎と一緒に整理していった。最近新しく買った服を並べて、これまた新調した化粧品をドレッサーに片づける。
真っ白でシンプル、かつ可愛いデザインのドレッサーは、いくつかのお店を回ってやっと見つけたお気に入りだ。
このドレッサーに合わせて、部屋の家具や小物も白と淡いピンクで統一した。
明日からは自分好みの可愛いものに囲まれて、自分のためだけに生きよう。
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