熱帯夜にエアコンの乾電池を買いに出る

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一瞬、周りが白っぽくなったがすぐにそれは消えた。 自転車は軽快に坂を下っている。夜風が心地良かった。 コンビニでカップ麺とシュークリームを買った。レジの男の子に「ちょっと待ってて」と言って急いでアイスも追加した。 アイスは店の外に出るとすぐに開封した。 自転車を押しながら坂を上った。練乳いちごミルク味のアイスのお陰で坂もそれほど苦痛には感じなかった。 マンションに着いた。部屋に入るとすぐにコンロでお湯を沸かした。 「ふぅーっ、疲れたなあ」 点けっぱなしにしていたエアコンの風向きに合わせて体を置いた。 「涼しいーー」 一息つく頃にお湯が湧いた。カップ麺にお湯を注ぐと大きな白いソファーに腰を下ろした。 運動不足解消の為に自転車で行ったことを少し後悔しながら大画面のテレビのスイッチを入れた。チャンネルをいくつか切り変える。通販と討論会の番組はやめてほぼ無音の空からの風景だけを映した番組でリモコンをテーブルに戻した。 3分が経過した。中身をこぼさないように慎重に蓋を剥がす。 一口食べる。そこで食欲があることを確認すると、後はズルズルーと勢いよく食べ続けた。 空いていた小腹も満足するとソファーに背中を預けた。 カップ麺か。初めて食ったけど、夜食には丁度良いかも知れないと思いつつも何故カップ麺を買ったのか不思議だった。 「今夜はこれで止めておくか」 開いていたノートパソコンを閉じてシャワーを浴びることにした。 温めのシャワーが体を流れ落ちる。明日は彼女とドライブの約束だ。ポディソープの香りに疲れを癒やされながらやんわりとドライブのコースを考えていた。
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